mamuさんのバリスタライフ

コーヒーのにやまつわること、バリスタの生活について書いています。コーヒー片手にゆったりお立ち寄りください。

映画『DAWN WALL/ドーンウォール』のレビュー


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こんにちは。ネパール駐在後はアメリカ駐在し、今は福岡で小さなカフェをしています。映画見るのが好きなので、おもしろかった映画はレビューを残していければなと思ったりしています。

 

主人公トミーの波乱万丈な半生を描く前半

伝説のクライマーが数々の苦難を乗り越えながら世界初のロッククライミングルート『ドーンウォール』をパートナーと共に制覇するドキュメンタリー。ネトフリで観れたりします。

 

クライミングのプロへの道


主人公トミーは小さい頃はすべてがスロー。ハイハイは2歳までできなくって、小学校では知的障害だといわれていた。それを見かねたが立ち上がる。彼は超マッチョムキムキでロッククライミングも本格的に取り組むのだが、毎年息子をクライミングに連れ出して厳しい自然の中で鍛えた。崖から子を突き落とすライオンさながらだ。

 


トミーが高校のとき、クライミングの試合観戦にいくことになる。有名選手が多く出るのでサインをもらいにいったのである。そこで一般参加枠があることを知り、気軽な気持ちで出てみたら優勝。なぜか次の日の世界大会にも出場できることになって、名だたる12人のクライマーを差し置いて優勝してしまう。

 


2つの大会とも、トミー以外は設定された壁を登り切ることすらできなかったのだ。突如湧いて出てきた身体がヒョロヒョロの若干16歳の青年。観客を驚かせ、一躍有名に、クライミング界に天才の名が轟いた瞬間である。同じクライマーの天才とよばれる女の子もパートナーとなった。

 

 

衝撃的すぎる人生の転機とトミーに畳み掛ける苦悩の波状攻撃


22歳の時にキルギスに彼女含め4人で招待される。登攀中に反政府ゲリラに銃撃され捕まり、人質となる。昼間は政府軍の攻撃から身を隠し、夜中は飲まず食わず歩かされる。目的地などない。6日目。このままだと殺されることを察した一行は、敵が2人に減ったのを機に脱出計画をたてる。食料調達時に1人になる敵を崖から落とすというもの。4人の中で ”殺人” ということに葛藤があったが、最終的にトミーが手をかけることとなり、成功。無事4人は脱出後、政府軍に身柄を保護され、生還した。

 


トミーも彼女もその事件がトラウマになっていたが、忘れるためにクライミングに没頭するが、事故で手の人差し指切断。選手生命が絶たれ...というところで、逆に奮闘。難関ルートを次々に制覇し、最終的にフリーで登ることのできないといわれていたヨセミテ公園『ドーンウォール』という900mの崖に挑戦する。

 


ドーンウォールの近くに新居を構え、ルートを研究し始めるのだがパートナーと離婚。またしても逆境。しかしその後も精力的にルート開発を続け、1つの理論上可能なルートを見つけるが、毎年アタックし続けるがことごとく失敗。

 


苦節6年。新しい天才クライマーのケビンをパートナーにして、19日間の登攀がはじまる。

 

おわりに

ここが前半までのあらすじ。主人公トミーの半生が描かれる。後半部分で登攀中のドラマが展開していく。雄大な自然の微動だにせず誰も寄せ付けない荘厳さと、トミーたちの果敢な挑戦での心情の変化、そして世界が彼らに注目し応援する様がおもしろかったです。ドラマチックなシーンが脳裏を何度もよぎる、たまらない。

 

何かに挑戦したい人諦めかけている人人生悪いことばっかり...みたいに考えている人にはバッチリハマりそうな映画だと思います。リアルな映像、リアルな言葉、表情、雄叫び...ドキュメンタリーの良さが詰まった作品でした。

 

トミーのかわいい息子もクライミングをしてるみたいです。

去年2020年のTweetから。